占い一筋40年。政財界から著名人まで、これまでの鑑定人数は累計約10万人を超える。手法は四柱推命をはじめとし、東洋占術、数秘術、タロットといった、あらゆる占いに精通。
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こんにちは、碕山 六郎(さきやま ろくろう)です。今回は天干地支ですね。たしかに「甲」や「乙」、「子」や「寅」と漢字一文字で何を表しているか、知識が無ければ分からないですよね。それでは今回は、天干地支がどういった意味で、何を表しているか基礎中の基礎から解説していきます。
四柱推命とは
四柱推命は生年月日(+生まれ時間)から命式を作成し、占う方法です。
1990年1月6日5時生まれの女性の場合の命式↓
時柱 (じちゅう) | 日柱 (にっちゅう) | 月柱 (げっちゅう) | 年柱 (ねんちゅう) | |
天干 | 辛 | 辛 | 丁 | 己 |
地支 | 卯 | 未 | 丑 | 己 |
通変星 | 比肩 | 偏官 | 倒食(偏印) | |
蔵干 | 甲 | 丁 | 癸 | 戊 |
十二運 | 絶 | 衰 | 養 | 死 |
この命式にある「辛・丁・己…」などの文字には、陰陽五行があてはめられるため、その特徴からその人の運勢や性質を見ることができます。
命式の基本は生年月日(+生まれ時間)から求められる「天干(てんかん)」と「地支(ちし)」ですが、これらは十干と十二支で表されています。
地支は十二支で表されており、「ね(子)・うし(丑)・とら(寅)…」と既に馴染みのある12種類ですが、十干で表現される天干は「甲・乙・丙・丁…」の10種類に分かれています。
四柱推命については、以下の記事でも詳しく解説しています。
四柱推命の基本のキ「天干地支(てんかんちし)」
先程も少し触れましたが、四柱推命の基本となっているのは、今回取り上げる「天干」と「地支」です。
命式には、通変星・蔵干・十二運など天干地支以外にも要素がありますが、これらは全て天干地支との関係性から求められています。
そのため、天干地支は四柱推命の中でも特に重要視されるポイントとなります。
天干と地支は、生年月日+生まれ時間にあたる要素として「時柱・日柱・月柱・年柱」があり、各柱によって持つ意味やイメージが異なります。
4つの柱で最も見るべきポイントは「日柱」
命式には時柱・日柱・月柱・年柱という4つの柱がありますが、中でも見るべきポイントは「日柱」です。
特に日柱の天干は、自分自身を表しているため、命式の中でも一番初めに見るべきと言えます。
日柱の天干=日干(にっかん)、日柱の地支=日支(にっし)、と呼ばれます。
これはその他の年柱・月柱なども同じで、年柱の天干=年干、月柱の地支=月支となります。
また、時柱・日柱・月柱・年柱のそれぞれの柱からは主に以下の運勢を占うことができます。
年柱 (初年運) | ・第一印象やその人が持つ雰囲気(外側からわかる部分) ・生涯を通じての運気や人生全体の傾向 ・先祖や両親、目上の人との関係性 |
月柱 (青年運) | ・生まれ持った才能や特性 ・社会運、成功運、仕事運 ・兄弟姉妹や友人との関係性 |
日柱 (中年運) | ・その人自身の本質 ・私生活の充実度 ・恋愛やパートナーとの関係性や傾向 |
時柱 (晩年運) | ・これまでの人生の結果 ・健康や財産について ・自分の子供や、後輩、部下との関係性 |
初年運や青年運などは、どの年齢の時期と密接な関係があるかを指しています。初年運は0~20歳、青年運は20~40歳、中年運は40~60歳、晩年運は60歳以降を意味しています。
四柱推命における天干と地支の意味とは
少し前説が長くなりましたが、ここからは今回のテーマでもある天干地支について解説をしていきます。
天干(十干)とは?意味とポイント
天干と地支は「陽と陰」の関係性を持ち、天干が「陽」地支が「陰」の性質を表しています。
そして、天干は「天の星」を表しており、いわゆる表面的に現れる事柄をさします。
人から見た時の印象や、その人の持つ雰囲気や性格といった、客観的な視点からみてどうなのかということを見ることができます。
天干を構成する十干とは?
この天干は十干で表現されており、「甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸」の10種類に分かれます。
先ほど天干は陰陽では「陽」を表しているとお伝えしましたが、さらに天干を表現する十干にもそれぞれに陰陽を当てはめることができ、さらに五行も当てはめることができます。
木 | 火 | 土 | 金 | 水 | |
陽 (兄:え) | 甲 (きのえ) | 丙 (ひのえ) | 戊 (つちのえ) | 庚 (かのえ) | 壬 (みずのえ) |
陰 (弟:と) | 乙 (きのと) | 丁 (ひのと) | 己 (つちのと) | 辛 (かのと) | 癸 (みずのと) |
陽が兄、陰は弟であり、兄は「え」と読み、弟は「と」と読むことから、「甲=木の兄→きのえ」と読みます。十干を現代では「えと」と読みますが、それはこういった理由からです。
天干=十干で表されているので、10種類それぞれにイメージや意味があるのですが、同じ十干でも日干で表される意味、月干で表される意味というのは異なります。
そのため、今回は命式の土台でもある「日干」が持つイメージや意味についてご紹介します。
十干 | イメージ | 意味 |
---|---|---|
甲 (きのえ) | 大木・樹木 | 正義感や成長意欲が強い。 大木のようにまっすぐな性格を持ち、しなやかだが、一度大きな挫折をすると立ち直るのに時間がかかる。 |
乙 (きのと) | 花草・水草 | 控えめだが芯があり、粘り強い。 柔軟性は「甲」よりも高いが、その分環境の影響を受けやすいため繊細で優柔不断な傾向も。 |
丙 (ひのえ) | 太陽 | 根が明るく、裏表がない性格。 誰にでも平等に接することができ、サービス精神も旺盛。お調子者な傾向がある。 |
丁 (ひのと) | 月 | 人付き合いがうまく、対応力が優れている。 人間関係においては処世術に長けているが、秘密主義的なところがある。 |
戊 (つちのえ) | 山 | 山のようにドシッとした構えで、何が起きても動じない。 貫禄や存在感はある反面、何をするにしても行動が遅いので、マイペースに長期的なことに取り組むのが良い傾向にある。 |
己 (つちのと) | 大地 | 何かを育てるのが得意で、特に人を育てるのが大好き。 とても人想いで勉強熱心で器用な一面があるが、商品欲求が高い傾向もある。 |
庚 (かのえ) | 剣 | 強い信念を持ち、何ごとも行動に出すスピードが早い。 とても頑固な側面が強く、人の意見を聞くことがあまりないが、自分の考え方がはっきりとしており、決断力がある。 |
辛 (かのと) | 宝石 | 高貴で美意識が高く、我慢強く努力家である。 宝石は傷つきやすいため、繊細な一面も。 何かと生きづらさを感じることが多い傾向がある。 |
壬 (みずのえ) | 海 | 波のように時代の流れに乗ることがうまく、大きな器をもっている。 カリスマ的な才能をもっており、人と群れることが苦手。 何でも自分自身で決めてしまうので、社長気質のイメージ。 |
癸 (みずのと) | 雨 | 自分の形を自由自在に変えることができ、柔軟性が高い。 周りの人のために尽くすことが好きなため、縁の下の力持ちタイプ。 周りのことを考えすぎて本音を言えないことも多い。 |
これらの天干はこれから見ていく地支(十二支)と合わせることで、より深くその人の性格や人生全体についてを見ていくことができます。
地支(十二支)とは?意味とポイント
地支は天干の反対でもある「地の星」を表しており、目に見えない内なる部分を表現しています。
ですので、人からは見えない潜在的な性格や才能を見ていくことができます。
地支を構成する十二支とは?
地支は十二支で表されており、もう既にご存知かとは思いますが「子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥」の12種類に分けることができます。
また先ほどの天干(十干)と同じく、十二支も陰陽五行に当てはめることができ、月の単位として使用されていたことから、四季に当てはめることもできます。
この十二支もそれぞれイメージや意味を持っています。地支についても、天干と同じ日柱の地支(日支)が持つイメージと意味をご紹介します。
季節 | テーマ | 内容 |
---|---|---|
春運 (寅卯辰) | 恋愛やときめき | 何かに熱中しているとのドキドキやワクワクといった ときめきが全ての原動力になるタイプ。 |
夏運 (巳午未) | アクティブさ・行動力 | 何でもやってみよう精神で行動力があるタイプ。 アクティブに動くことで良いエネルギーが循環する、 |
秋運 (申酉戌) | お金 | お金に恵まれていたり、逆に困っていたり、 金融関係の仕事についたり、 仕事や環境など、何かとお金に縁のあるタイプ。 |
冬運 (亥子丑) | 勉強 | 何かと慎重に進めるタイプ。 自分の興味のあることを積極的に学び続けることが 成功へと自然に繋がっていく。 |
十二支 | 意味 |
---|---|
子 | 子孫繁栄 |
丑 | 力強さ、粘り強さ、誠実さ |
寅 | 決断力、才覚 |
卯 | 安全の象徴、飛躍 |
辰 | 権力の象徴 |
巳 | 永遠、生命、再生 |
午 | 健康、豊作 |
未 | 家族安泰 |
申 | 賢者の象徴 |
酉 | 商売繁盛 |
戌 | 忠義 |
亥 | 猪突猛進、情熱 |
四柱推命はこうして多面的に陰陽五行をとらえ、その組み合わせからその人がどうかを占います。
現在だけでなく、今年全体の運勢、10年単位での運勢など、あらゆる期間で占うことが可能です。
おまけ|天干地支と合わせて注目したい通変星
最後に、命式の中で天干地支以外に注目されるものをご紹介しておきたいと思います。
「通変星」というもので、これは日干とその他の干がどういう関係性であるかを表しています。
その関係からどのような才能があって、どんな運勢が待っているのかを知ることができるので、自分の適職や活躍できる分野、更には対策といったところも見ていくことができます。
通変星は下記の10種類に分けられます。
- 比肩(ひけん)
- 劫財(ごうざい)
- 食神(しょくじん)
- 傷官(しょうかん)
- 偏財(へんざい)
- 正財(せいざい)
- 偏官(へんかん)
- 正官(せいかん)
- 偏印(へんいん)
- 印綬(いんじゅ)
通変星はさらに陰陽五行が加わることで、生み出したり、打ち消し合ったり、それぞれの組み合わせの関係性からも更に深いところまで見ていくことができます。
通変星について詳しくは別記事にて解説予定ですので、楽しみにお待ちください。
まとめ
今回は四柱推命の天干と地支をテーマに取り上げました。
それぞれ十干十二支で構成されており、目に見える部分と、目には見えない内の部分から、正確や運勢、才能など、あらゆることを見ることが可能です。
天干地支は命式の中でも基本となる要素ですので、ぜひ一度ご自身の命式を作成して、どういった性質や特徴を持っているのか見てみてくださいね。
碕山先生、四柱推命をすると必ず命式がでてきますが、そのなかの天干地支はどういった意味を持っているのでしょうか?